情報科学概論 6回目
前回(11/4)授業での質問
| Q1
短縮URLの作り方やそのURLの開き方を知りたい |
| 短縮URLは短いURLのサイトから実際の(長い)URLに飛んでいるだけ。ウェブで短縮URLを提供するサービスもあるが,個人で使う事はあまりないし,安全性にも問題がある。Googleフォームの回答URLはGoogleフォームの機能として短縮URLが使え,それは安全。 |
Q2
公衆Wi-Fiと4G,5G通信ならどちらが秘匿性,安全性が高いか気になる |
| 4G,5G通信の方が同一のルータを使用する公衆Wi-Fiより安全。公衆Wi-Fiの場合は同じWi-Fi利用者同士で新入しやすかったり,設定によっては自分の端末の中身を見られたりする。また公衆Wi-Fiのルータ管理者がある程度の通信内容を把握できる。 |
電子メールの仕組みと正しい使い方
(いまさらだが,)電子メールのメリットとデメリット
メリット |
デメリット |
- すぐに届く
- 相手が不在でも送信できる
- 添付ファイル(資料)も送信できる
- 送信側,受信側双方に記録が残る
- 同時に複数に送信できる
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- 確実に届いたかどうかわからない
- 相手が読んだかどうかわからない
- セキュリティ上の問題(ウィルスメール,情報漏洩など)
- 迷惑メール
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電子メールの届く仕組み(メールソフト利用の場合)
Aさん(aaa@mmm.jp)からBさん(bbb@kkk.jp)にメールを送る場合の一例 |
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メールソフトに必要な設定
◎ POPサーバ(受信用サーバ)
◎ SMTPサーバ(送信用サーバ) ← POPサーバと同じ場合もある
◎ POPサーバのユーザID(アカウント) ← メールアドレスの@より左側 (@より右側は通常ドメイン名)
◎ POPサーバのとパスワード
○ SMTPサーバの認証設定 ← POPのパスワードを使う場合などがある
- POPの代わりにIMAP(サーバ上にメールのデータを置いたまま,表示する仕組み)を使う場合もある 。
- Webメールはサーバー上の送受信データをパソコンやスマホなどで遠隔で操作している
総務省 電子メールの仕組み「国民のためのサイバーセキュリティサイト」
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/cybersecurity/kokumin/basic/service/04/
メールのデータの中身:ヘッダと本体
主なヘッダ情報
- Date:メールの送信日時。相手がいつメールを出したかがわかる。
- To:メールを送る相手のアドレス。
- From:差出人のメールアドレスと名前。(メールソフトに設定されているもの)
- Subject:メールの件名。受信メール一覧に表示されるタイトル。
- Reply-To:メールの返信先。メールソフトで返信を選択すると自動的にここに記述されたアドレス宛に。
- Received:メールの配送経路。複数のサーバを通っていて,その都度記述されるため,連続して記述される場合がある。
- Message-ID:規則に従って固有の識別番号が自動的につけられるメールの識別番号。
本体
- 本文:ヘッダで指定された文字コードによるテキストファイル
- 添付ファイル:特定の方法でバイナリーファイルをテキストファイルに変換
宛先もいろいろ
- To:通常の宛先。
- Cc:副次的な宛先。(機能はTo と同じ)
- Bcc:他の宛先にはわからないように送信する宛先
例えば,
To:Aさん,Bさん
Cc:Mさん
Bcc:Xさん,Yさん
でメールを送った場合,ヘッダには
To: Aさん,Bさん
Cc:Mさん
しかつかない。(Xさん,Yさんに送ったことは受け取った本人にしかわからない)
- パターン1(通常の業務メールの場合): To: 取引相手 Cc:同僚
- パターン2(ダイレクトメールの場合):To:自分 Bcc:取引相手(複数)
(取引相手のアドレスの漏洩を防ぐ場合にも使われる)
携帯などのアドレス変更はBccでおこなわないと,他の人のアドレスが送信先全員に伝わる。
ビジネスメールの基本マナー
- 件名
- 本文内容がわかるように。挨拶は本文で。
- 必要でないかぎり,日本語で
- 本文
- 相手の所属,名前と自分の所属,名前から
- 簡潔な挨拶も(形式的になりすぎない)
- 1行は35文字程度で改行
- 署名も入れる(あまり長すぎないように)
- 添付ファイル
- 本文中に添付ファイルがあること,ファイル名を明記
- 相手の状況に応じてサイズに注意(不明な場合は1MB以下で)
- 返信
- メーリングリストやBccで受け取った時は返信先に注意
テクニック集|ビジネスメールの教科書:https://business-mail.jp/
こんなメールはダメ
- 機種依存文字はダメ:
一部の特殊な文字は,機種が違うと違う文字で表示される。
携帯の絵文字もPC相手ではダメ
危険なメールとは
- ウィルスメールは知り合いから届く!?:ウィルスは感染したPC内のアドレスに送られることが多い
- 件名,本文が英文で添付ファイルが付いている
- 知らないところからのHTMLメール:
画像表示するだけでメールが「生きてる」ことがばれる
- 銀行,カード会社,通販サイトからのパスワード変更案内:
フィッシング詐欺の入り口
- 関連組織(実は偽物)からの添付ファイル:ランサムウェアの入り口)
- 怪しいメールに返事をしてはいけない:アドレスが生きていることがばれるとさらなう迷惑メールの標的に
迷惑メール対策
アドレスを知られない
- ホームページにアドレスをのせない(掲示板なども)
- アンケートや懸賞はメインのメール以外で
- 怪しいメールには返事をしない
それでも迷惑メールは来る
→ セキュリティソフトでブロック,メールソフトで振り分け
便利な使い方
- 複数のパソコンでメールを読み書きする場合
:「サーバにメッセージのコピーを置く」
- データを持ち歩く代わりに自分宛に添付ファイル
送信ボタンを押す前に
- 宛先は間違っていませんか? (メールソフトなどが自動で補完する場合など,特に注意が必要)
- 本文を読み直してみましたか?
- 機密情報が書いてありませんか? (添付ファイルも含む)
- 感情にまかせた文章になっていませんか?
- パソコンのウィルス対策は大丈夫ですか?